稲浪つばさ会計事務所では、お客様により良いサービスをご提供するため、生成AIを業務の一部で活用しています。一方で、AIに任せてよいことと、任せてはいけないことの線引きは明確にしています。このページでは、当事務所がAIとどう向き合っているかをご説明します。

AIの位置づけ

生成AIは、あくまで業務を補助する道具です。税務・会計に関する最終的な判断と責任は、公認会計士・税理士である稲浪翼が負います。AIが出した内容を、そのままお客様にお渡しすることはありません。

当事務所は、税理士法第38条・公認会計士法第27条に定める守秘義務を守る観点から、AIの利用にあたっても情報管理を徹底しています。あわせて、日本税理士会連合会が示すAI利用に関するガイドラインの考え方(情報の性質に応じた取扱いの区分、出力結果の確認、最終的な責任は税理士が負うこと)に沿って運用しています。

なお、本ガイドラインでいう「生成AI」とは、Claudeなどの対話型AIサービスを指します。マネーフォワードなど会計ソフトに元から組み込まれているAI機能は、各提供元のセキュリティ基準を個別に確認した上で利用しています。

情報の区分と取り扱い

AIに入力する情報を、次の3つに区分し、区分ごとに取り扱いを変えています。

入力しない情報:マイナンバー(個人番号)

AIには入力しません。資料に番号が含まれる場合は、番号部分を伏せた(マスキングした)上でなければ処理しません。

区分A:機密情報・個人情報

対象:お客様とのやり取り・業務に関する情報、従業員・個人の取引先等の氏名・住所・生年月日など個人を特定できる情報

  • データ処理契約(DPA)を含む有料の法人向け契約(Claude API契約)のみで利用します。
  • AIの学習に使われない契約に加え、ゼロデータリテンション(ZDR)契約の対象となるモデルのみを使用し、入力データは、法令上必要な場合や不正利用の防止に必要な場合を除き、処理後にサーバーへ保存されません。
  • お客様の会社名やお取引先の法人名は、事前にご了承をいただいた上で、そのまま入力することがあります。
  • 従業員・個人の取引先等の氏名・住所・生年月日など個人を特定できる情報は、AIに入力する前に、当事務所のパソコン上(ローカル環境)で必ずマスキング処理を行います。

区分B:公開情報・一般情報

対象:公開されている情報や、経営戦略・集客資料の作成補助など、お客様の情報を含まない日常業務

  • 当事務所が管理し、承認したツール(Claude Proプラン等)を利用します。
  • AIの学習に利用しない設定を適用しています。

共通の取り扱い

  • 区分の判断に迷う場合は、より厳しい区分として扱います。匿名化できないときは、AIに入力しません。
  • 会社名・お取引先の法人名を匿名化せずに入力するのは、事前にご了承をいただいたお客様に限ります。個人情報・マイナンバーについては、ご了承の有無にかかわらず、匿名化(マスキング)します。
  • 匿名化での対応が難しいほど機密性の高い情報は、外部のクラウドサービスを介さず、当事務所内で完結するAI(ローカル環境で稼働するAI)で対応することも選択肢として検討しています。
  • お客様のデータをAIで処理する場合は、事前にご了承をいただいた上で行います。

AIを利用していること

  • 経営戦略・集客資料(チラシ・ホームページの文章など)の作成補助、文言の推敲
  • 分析・月次報告資料の作成補助
  • 文書整理・議事録・作業記録の整理
  • 税法・会計基準に関する情報収集や、論点整理の補助(最終判断は稲浪が行います)
  • マネーフォワード及び関連会社が提供するAI機能(クラウド会計に組み込まれた機能等)

主に利用しているのはClaude(Anthropic社)です。お客様の情報を伴わない一般的な業務ではProプランを、お客様の情報を伴う業務ではAPI契約を使い分けています。新しいAIサービスを導入する際は、提供元・利用規約・データの取り扱い条件を事前に確認した上で採用します。

AIを利用していないこと

  • レシート・請求書などの証憑を、Claude等の生成AIに直接読み込ませての自動仕訳:現時点では行っておりません(マネーフォワード等、会計ソフトに組み込まれたAI機能による自動仕訳は除きます)。証憑には、口座番号や、従業員に関する情報など、慎重な取り扱いが必要な情報が含まれる場合があります。これらを確実に除いた上で、仕訳の精度を検証できる運用を整えている段階のため、現時点では行わない判断をしています。今後、体制が整った場合は、実施する可能性があります。その際は、あらためてお客様にご説明の上で導入いたします
  • お客様の氏名・住所・マイナンバーなど、個人を特定できる情報をAIに入力すること
  • 税務判断そのものをAIに委ねること(最終判断は必ず有資格者が行います)

出力結果の確認

AIが作成した内容は、必ず稲浪翼が内容を確認・修正した上でお客様にご提供します。具体的には、次の点を確認します。

  • 事実と異なる内容(ハルシネーション)が含まれていないか
  • 法令・通達の引用が正確か(一次情報との照合)
  • 著作権・知的財産権を侵害する内容が含まれていないか
  • 税務判断を伴う内容は、税理士の確認を経ないまま採用しない

情報漏えい等が発生した場合の対応

万が一、AIの利用に関連して情報漏えい等の問題が発生した場合は、速やかに原因を調査し、再発防止策を講じます。お客様に影響が及ぶ可能性がある場合は、速やかにご連絡・ご報告いたします。

ご不明な点がある場合

AIの利用について、ご不明な点やご懸念がある場合は、遠慮なくお問い合わせください。また、AIの利用を希望されない場合は、その旨お申し出いただければ、従来通りの方法で対応いたします。

更新履歴

  • 2026年10月3日:日本税理士会連合会のAI利用に関するガイドラインの考え方に沿って、情報の区分(入力しない・区分A・区分B)を整理し、会社名・個人情報の取り扱いを明確化して改訂
  • 2026年9月12日:ゼロデータリテンション(ZDR)契約の確立に伴い、機密情報の保護策に関する記載を更新
  • 2026年9月7日:情報の3分類(情報・機密情報・個人情報)を明記する形に改訂
  • 2026年8月31日:初稿